最近、うちの猫さま、夜になると見えにくそうにしているということがありませんか。

夜でも動いていますか。

オモチャを目で追いかけていますか。

 

 

なかなか初期には気づきませんが、「網膜変性症」という病気があります。

網膜が変性してしまうのです。

 

(症状)

1、夜に動かない

2、オモチャ遊びをしなくなった。

3、家具にそうって歩く。

4、活動的ではない。

5、明るいとところでも、散瞳している(黒目が大きい。黒目が細くならない)

 

これだけは、わかりにくいのですが、こんな症状があれば、網膜変性症かな、と疑いがあります。

 

(原因)
1、遺伝的
2、栄養性

代表的なものは、遺伝的なもので、アビシニアンに多いです。ペルシャもあります。
1、進行性網膜萎縮(PRA)
 これは、遺伝的なものでアビシニアンに遺伝的なものが多い。
 生後数カ月で視神経障害を起こす子もいます。

2、遅延性染色体劣性
  2歳以降

アビシニアンやペルシャ猫を飼っている人で、心配なら遺伝子検査ができます。

AIPL4      ペルXシャ猫
CEP200 CRX    アビシニアン

(治療)
1、遺伝的な疾患
   残念ながら、いまのところ治療法はありません。
2、栄養性
   タウリンがしっかりはいったフード

などです。
早めに猫さまの目の異常がないか、飼い主さんが見つけてあげてくださいね。

 

 

 

 

 

網膜変性症は、遺伝性や栄養性で起こることがあります。また、ほかの目の病気から二次的に網

膜の変性が引き起こされることもあります。
網膜変性症の最も代表的な原因は遺伝性であり、これは進行性網膜萎縮症(PRA)とも呼ばれています。その名の通り、網膜が進行性に萎縮し、数カ月齢ごろから視覚障害の症状が見られるようになり、2歳齢から4歳齢ごろには完全に失明してしまいます。進行性網膜萎縮症は、猫ではまれな病気ですが、アビシニアンやペルシャ猫で報告されています。
一方、栄養不足が原因で起こる網膜変性症(タウリン欠乏性網膜変性症)もあります。これは、猫の必須アミノ酸であるタウリンが十分に含まれていないフード(例えば、ドッグフード)を長期にわたって給餌することが原因ですが、現在は市販フードの品質が向上していることから、この病気はめったに見られなくなりました。
このほか、網膜の機能に影響を与えるような、緑内障や脈絡網膜炎といったほかの目の病気、腎不全による全身性高血圧、薬剤による中毒が原因で網膜の変性が引き起こされることがあります。

Source: まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし