今日も昨日に続きカルニチンの話を。

 

●カルニチンとは。

*アミノ酸由来の物質

*すべての細胞に存在

*カルニチンは、L-カルチニン、アセチル‐L-カルチニン、プロピオニル‐L-カルチニンなど多くの物質の総称

*エネルギー産生において重要な役割

*長鎖脂肪酸をミトコンドリア内に運搬し、酸化(燃焼)する

*生成された有毒な物質をミトコンドリアの外に運びだし、蓄積するのを防ぐ。

*カルニチンは骨格筋や心筋に多く存在し、脂肪酸を燃料として利用

 

人間の話です。

 

●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)とは

*多数のリンパ球(白血球の一種)の減少

*後天性免疫不全症候群(AIDS)を発症

*ミトコンドリア毒性を示す場合がある。

 

このような人に、静脈内投与と経口摂取の両方の方法によるカルニチン補給療法(2~6 g/日を数週間もしくは数カ月投与)すると、

*リンパ球細胞死を遅らせる。

*HIVの進行を遅らせる。

 
 
このようなことから、猫さまのFIVもHIVと同様にミトコンドリア毒性があることから、L-カルニチンは、有効ではないか、と考えています。
 
どこまで治療をするかは、飼い主さんの考えなので、参考になさって
くださいね。
 

Source: まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし