今日は、がんとワクチンのお話をしていきますね。

長いことがん治療をしていると、寛解。完治の子がパラパラといます。

その子らは、基本的には混合ワクチンを打っていません。

 

飼い主さんとしては、元気になったしお散歩も思う存分ににさせたいと思われので、そのようにいわれるのでしょう。

 

がんは、免疫系の疾患です。

(ワクチンを打たない理由)

1、ワクチンを打つことで、免疫系が抗体作りに使われて、免疫系が弱 くなりがんが再発する。

2、タンパク質、アルブミンが規定量ないと混合ワクチンの抗体が作れない。

 

(対策)

1、過去にワクチンを打っているなら、血液検査で抗体を調べる。

   抗体があれば、打たなくても大丈夫。幼い時に、正しくワクチンを打っていると抗体が   保てることが多い。

 

2、伝染病はワンコさま、猫さまがいるところにいると感染するので、そういうリスクのあるところには、連れていかない。

 

(臨床をしていて)

 猫さまの場合は、あまり元気でないとき、年齢を重ねていて、ワクチンを打ったときに(私たちの病院はリスクのありそうな子には、ワクチンをほとんど打たないので)、がんを発症して、転院で来られることがぱらぱらとあります。

 

 

(まとめ)

1、がんの子は混合ワクチンを打たない。

2、寛解した子は混合ワクチンを打たない。

3、完治した子も混合ワクチンを打たない。

4、栄養状態が悪い子は、混合ワクチンを打たない。

5、シニア子の混合ワクチンは慎重に。

 
 
何故、こんなことを書くのか、飼い主さんが気をつけておかないと、上記なような子にもワクチンを打っているところもあるので、科学的な知識を飼い主さんは、持ちましようね。
 
 
飼い主さんが、科学的な知識を持つことで、もふもふちゃんの健康は保たれてます。
 

Source: まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし